構造ごとの解体の違い
解体の値段は、建物の構造でまず決まります。壊しにくいほど、そして捨てるものが重いほど高くなります。
木造
日本の戸建てでいちばん多い構造です。重機で崩せるため工期が短く、出る廃材も軽いので、解体費用は構造のなかでもっとも安くなります。
鉄骨造
柱や梁を切りながら解体するため、木造より手間と日数がかかります。一方で鉄は有価物として買い取られることがあり、その分が金額に反映される場合があります。
RC造(鉄筋コンクリート)
圧砕機でコンクリートを砕き、鉄筋を切り分けながら進めます。工期が長く、出るコンクリートがらも重いため、処分費を含めた総額はいちばん高くなります。
軽量鉄骨・プレハブ
物置やガレージ、離れなどに多い構造です。部材が軽く解体しやすい一方、断熱材やサンドイッチパネルの処分に手間がかかることがあります。
内装解体(スケルトン)
建物は残したまま、店舗や事務所の内装だけを撤去します。テナントの原状回復で使われ、搬出経路や作業できる時間帯が限られるぶん、坪あたりの手間は大きくなります。
同じ30坪の家でも、木造とRC造では金額がまるで変わります。理由は2つだけです。
値段が変わる理由は「壊しやすさ」と「捨てる量」
壊しやすさ
木造は重機の爪で崩せますが、鉄骨造は柱や梁を切る手間がかかり、RC造(鉄筋コンクリート)は圧砕機でコンクリートを砕きながら鉄筋を切り分けていきます。手間がかかるほど、重機も人も長く現場に入ります。
捨てる量
解体費用の大きな部分は、壊す作業ではなく出たものを運んで処分する費用です。コンクリートがらは木くずよりはるかに重く、同じ広さでも処分費が積み上がります。費用は木造・鉄骨造・RC造の順に高くなるのが普通です。
構造より先に、現場の条件を見てください
同じ木造でも、条件によって金額は大きく動きます。見積もりを取る前に、次の4つを自分で確かめておくと話が早く進みます。
| 確かめること | なぜ金額が動くか |
|---|---|
| 前面道路の幅 | 重機やダンプが入れない場所では、人力で壊して小運搬することになります。手間の差がそのまま金額の差になります。 |
| 隣の家との距離 | 隣家が近いと、養生を厳重にし、重機を小型にして少しずつ壊すことになります。住宅密集地ではここが効きます。 |
| 家の中に物が残っているか | 家具や家電が残ったままだと、建物の廃材とは別に処分費がかかります。空き家の解体でいちばん揉めるところです。 |
| 塀・カーポート・庭木・物置 | 建物の坪数には入りませんが、それぞれ別に費用がかかります。見積もりに入っているかどうかを必ず確かめてください。 |
※ このページでは金額の数字を出していません。当サイトが全社に同じ条件でうかがった金額は、業者ページの「同じ条件で聞いた総額」に載せています。
解体には、法律で決まった手続きがあります
1石綿(アスベスト)の事前調査
2022年4月から、建物を壊す前に石綿が使われていないかを調べ、結果を報告することが義務になりました。調査は資格を持つ人が行う必要があります。古い家ほど関わってくる話なので、調査を誰がするのかを見積もりの段階で聞いてください。
2建設リサイクル法の届出
床面積80平方メートル以上の建物を壊すときは、着工の7日前までに県へ届け出ます。この届出は、工事をする業者ではなく施主(発注者)の義務です。多くの業者が代行してくれますが、代行するかどうかは業者によって違います。
3解体工事業の登録、または建設業許可
請負金額500万円未満の解体工事には「解体工事業の登録」、500万円以上には「建設業許可(解体工事業)」が要ります。どちらか一方を持っていれば合法に工事ができます。当サイトでは、県の名簿と国の検索システムで番号を確かめた業者だけを載せています。
見積もりを受け取ったら、ここを見てください
「解体工事一式」だけの見積もりは、あとで追加費用が出やすくなります。建物の解体、廃材の処分、整地、付帯工事が分けて書かれているかを確かめてください。
廃材の処分費が別立てで書かれているか。ここが「一式」に隠れていると、量が増えたときに追加されやすくなります。
地中から古い基礎や浄化槽が出てきた場合にどうなるか。これは掘ってみないと分からないので、出たときの単価を先に決めておくのが安全です。
どの構造まで対応できるかは、業者によってちがいます。掲載中の業者は、解体工事業登録の番号つきで一覧にしています。