福岡で解体費用に使えるローン4つを比べた|補助金を取ると金利が下がる(2026年9月時点)

費用・補助金

解体の費用は100万円を超えることが多く、補助金が出る市町村でもいったん全額を自分で払うのが原則です。そこで使えるのが、金融機関の「空き家解体ローン」。福岡県内で借りられるものを公式ページで1件ずつ確かめたところ、解体費用に使えると明記されたローンが4つありました。しかも、そのうち3つは市町村の補助金を受け取ると金利が下がります。2026年9月26日に確認した内容で並べます。

福岡で解体費用に使える4つのローン

金融機関・商品名 借りられる額 期間 金利(変動) 特徴
福岡銀行
空き家解体ローン
10万〜300万円 6か月〜7年 年3.80%
補助金口 年3.50%
パート・アルバイト・年金受給者も申込可。3親等以内の家族が所有・共有する空き家もOK。Web完結で最短当日
筑邦銀行
空き家解体支援ローン(ジャックス)
10万〜500万円 6か月〜10年 年3.55%
補助金受給で▲0.3%
融資は工事の完成後(工事完了証明書が要る)。業者へ直接振込。パート・アルバイトは対象外
福岡中央銀行
空き家活用ローン
10万〜500万円 6か月〜10年 年3.60%
提携自治体なら年3.40%
解体後の駐車場造成費用にも使える。1親等以内の親族が所有する空き家まで。パート・アルバイトは対象外
九州ろうきん
リフォームローン(無担保住宅ローン)
2,000万円以内 25年以内 年3.25%
会員は最大 年2.65%
いちばん金利が低い。保証料はろうきん負担、事務手数料も不要。ただし勤労者向けで、同一勤務先に原則1年以上・前年の税込年収150万円以上が条件

4つとも担保・保証人は原則不要で、保証料は金利に含まれています(九州ろうきんは金庫が負担)。金利はすべて変動で、年1〜2回見直されます。上の数字は当サイトが2026年9月26日に各社の公式ページで確認したものです。

補助金を受け取ると金利が下がる

いちばん見落とされているのがここです。市町村から解体の補助金を受け取ると、金利を下げる金融機関が3つあります。

  • 福岡銀行:提携する自治体から補助金を受給すると年0.30%引き下げ(3.80%→3.50%)。提携自治体は北九州市・田川市・柳川市・久留米市の4市。申込みのときに補助金交付決定書の写しが要ります
  • 筑邦銀行:提携する自治体から解体の補助金を受給している方は年0.30%引き下げ(3.55%→3.25%)。提携自治体は窓口で確認
  • 福岡中央銀行:対象の空き家が提携自治体にあれば年0.20%引き下げ(3.60%→3.40%)

福岡銀行の提携4市は、いずれも福岡県の解体の補助金一覧に載っている市です。たとえば北九州市なら上限30万円の補助金、久留米市なら上限65万円の補助金が出ます。補助金を取ると、補助金そのものに加えて借入の金利まで下がることになります。

なぜローンが要るのか:補助金は「あとから」しか来ない

市町村の補助金は、どこも次の順番です。

  1. 申請 → 交付決定
  2. ここで初めて契約・着工
  3. 工事が終わる → 完了報告
  4. 金額の確定 → 請求 → 振込

つまり、業者への支払いが先で、補助金が入るのはそのあとです。100万円の工事で30万円の補助が出る場合でも、いったんは100万円を用意しなければなりません。これがローンを使う一番の理由です。

なお北九州市には、解体業者が委任を受けて補助金を代わりに受け取る「代理受領制度」があります。これを使えば、自分で用意するのは差額だけで済みます(詳しくは北九州市の解体補助金の記事)。

申し込む前に知っておきたい3つのこと

1. お金が出るタイミングが商品によって違う

筑邦銀行は「工事完成後の実行」が条件で、工事完了証明書を出してから融資が下ります。業者への支払いが工事の途中や完了と同時に必要な場合、タイミングが合わないことがあります。契約の前に、業者の支払い条件(着手金の有無・支払いの時期)と、ローンの入金時期を並べて確認してください。

2. 「空き家」であることと、所有者の範囲

4つとも「空き家」が前提です。そして誰の持ち物まで対象になるかが違います。

  • 福岡銀行 … 本人または3親等以内の家族が所有・共有
  • 九州ろうきん … 本人または2親等以内の親族
  • 筑邦銀行 … 本人または一親等以内の所有
  • 福岡中央銀行 … 本人または1親等以内の親族が所有

親の家を子が壊す場合はどれでも入りますが、祖父母や叔父叔母の家だと商品によって外れます。また、自分の単独所有でない場合は、ほかの所有者・共有者の同意が要ります。

3. 建て替えなら住宅ローンに含められる

更地にして売るのではなく建て替える場合は、解体費用を住宅ローンに含められることがあります。福岡銀行は公式ページで「ご自宅新築に伴う、空き家等の解体費用については、住宅ローンに含めることができます」と明記しています。住宅ローンの金利は解体ローンよりずっと低いので、建て替えが決まっているならまず住宅ローンに含められないかを相談するのが先です。

申し込みに要る書類(共通するもの)

4社の公式ページに共通して挙がっているのは次の書類です。いちばん大事なのは「解体業者の見積書」で、これが無いと資金使途を確認できず、申込みが進みません。

  • 資金使途の確認資料=解体業者の見積書・請負契約書・請求書など
  • 解体する建物の登記簿謄本(福岡中央銀行・筑邦銀行は土地の分も)
  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
  • 所得を証明する書類(源泉徴収票・公的所得証明書、自営業なら納税証明書か確定申告書)
  • 家族が所有する空き家の場合 … 続柄が分かる住民票・戸籍謄本と、所有者・共有者の同意書
  • 金利引き下げを受ける場合 … 補助金の交付決定書の写し

つまり業者選びと見積もりが、ローンの手続きの入口になります。当サイトでは、福岡県の解体工事業者登録名簿をもとに福岡県の解体業者を登録番号つきで一覧にしています。見積もりの前におおよその金額を知りたいときは、解体費用シミュレーターと坪数別の費用早見表もどうぞ。

順番をまちがえないために

補助金・ローン・法律の手続きは、どれも「着工前」です。まとめると次の順番になります。

  1. 解体業者から見積もりを取る
  2. 市町村の補助金を申請して交付決定をもらう(県内の補助金の一覧)
  3. 必要ならローンを申し込む(交付決定書があると金利が下がる場合がある)
  4. 契約する
  5. 着工7日前までに建設リサイクル法の届出、着工前に石綿(アスベスト)の事前調査
  6. 着工

契約や着工をしてしまうと補助金は出ません。お金の算段は見積もりの直後に始めてください。

ローンのほかにも、家財を先に片づける、親の預金の払戻しを使う、建物付きのまま売るといった手があります。空き家を解体するお金がないときの6つの手にまとめています。

出どころ:福岡銀行「空き家解体ローン」(2026年8月3日現在)、筑邦銀行「空き家解体支援ローン(ジャックス)」、福岡中央銀行「空き家活用ローン」(2026年8月3日現在)、九州ろうきん「リフォームローン(無担保住宅ローン)」。いずれも当サイトが2026年9月26日に確認しました。金利は変動金利で年1〜2回見直され、条件も変わります。また、どのローンも審査があり、申し込めば必ず借りられるものではありません。当サイトは金融機関ではなく、特定のローンをすすめるものでもありません。申し込みの前に必ず各金融機関の公式ページと窓口で最新の条件を確かめてください。

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