家を解体するときに使える補助金は、市町村ごとに制度がまったく違います。福岡市のように解体そのものへの補助が無い市もあれば、北九州市・久留米市・大牟田市のように、古くて危険な空き家の解体に補助を出している市もあります。
このページでは、解体業者を探す人が多い4つの市について、市の公式ページに書かれていることだけをまとめました。
先に知っておきたい3つのこと
1. 工事の前に申し込む
どの市の制度も、解体業者と契約する前・工事を始める前に申し込むのが条件です。契約してから、壊してからでは使えません。「補助金を使いたい」と思ったら、まず市の窓口に相談してください。
2. 「古くて危険な空き家」が対象
補助の対象は、たいてい住んでいない・傷みが進んで危険と判定された建物です。住んでいる家の建て替えや、きれいな空き家の解体には使えないことがほとんどです。多くの市で、申し込みの前に市による判定を受ける必要があります。
3. 予算がなくなれば受付終了
どの制度も年度ごとの予算の範囲内です。年度の後半は受付が終わっていることがあります。
4つの市のくらべ
| 市 | 解体への補助 | 補助額 | 主な条件 |
|---|---|---|---|
| 北九州市 | あり | 費用の3分の1(上限30万円) | 昭和56年5月以前の建物。市の判定で「市場で流通が困難」かつ「一定の危険度」 |
| 久留米市 | あり | 費用の2分の1(上限65万円) | 木造。使われていない建物。危険度判定で基準を満たす。市内の業者に発注 |
| 大牟田市 | あり | 費用の2分の1以内(上限60万円) | 木造または軽量鉄骨造。市の判定基準値を超える家屋 |
| 福岡市 | なし | — | 危険なブロック塀の撤去には補助あり(下で説明) |
北九州市:老朽空き家等除却促進事業
- 対象:昭和56年5月以前に建てられた空き家で、市の判定により「市場での流通が困難」かつ「一定の危険度が認められる」もの
- 補助額:解体にかかった額と、市が定める基準額(面積基準単価×延床面積)の、低いほうの3分の1以内。上限は1棟30万円
- 面積基準単価:重機で壊す場合 1平方メートルあたり15,000円、手壊しの場合 24,000円
- 手順:先に「判定依頼申出書」を出して市の判定を受け、補助対象と認められてから交付申請。「補助金交付決定通知書」を受け取ってから工事に着手
- 受付:令和8年度は4月20日から。判定依頼の締切は12月21日、交付申請の締切は12月28日(予算に達した時点で終了)
- 窓口:都市戦略局 空き家活用推進課
当サイトの料金シミュレーターは、この面積基準単価をもとに木造住宅の解体費用のめやすを出しています。
久留米市:老朽危険空家等除却促進事業
- 対象:市内の木造建物で、同じ敷地内で使われておらず、危険度判定で基準を満たすもの。市内の業者に工事を発注する予定で、契約・着工の前であること
- 補助額:解体工事費用の2分の1、上限65万円
- 受付:令和8年4月21日〜令和9年1月29日(予算額に達した時点で終了)
- 窓口:都市建設部 住宅政策課
大牟田市:老朽危険家屋等除却促進事業
- 対象:周りの住環境を悪くしたまま放置されている木造または軽量鉄骨造の家屋等で、市の判定基準値を超えるもの
- 補助額:対象経費の2分の1以内、上限60万円(1,000円未満は切り捨て)
- 手順:事前相談で市の調査を受け、「補助金交付決定通知」を受け取ってから着工
- 受付:その年度の予算の範囲内(予算に達した時点で終了)
- 窓口:建築住宅課
福岡市:解体そのものへの補助はありません
福岡市の「住まいに関する助成制度」の一覧に、建物の解体・除却そのものを対象にした補助はありません。「福岡市の補助金で安く解体できます」という広告や勧誘を見たら、その場で契約せず、まず市の窓口で確かめてください。
ただし、危険なブロック塀の撤去には補助があります。家の解体と一緒に塀を壊す場合は、使えるかどうか確かめる価値があります。
- 対象の塀:高さ2.2mを超えるブロック塀/高さ1.2mを超えて控え壁が無いブロック塀/高さ1m以上で、ひび割れや傾きがひどく特に危険なもの
- 補助額:塀の長さ×15,000円と、撤去費用の3分の2の、低いほう。上限30万円
- 申請:工事着工のおおむね1か月前まで。契約後・着工後の申請は対象外
- 窓口:住宅都市みどり局 建築指導部 建築物安全推進課
そのほかの市町村
福岡県の「空き家対策のご案内」に、市町村ごとの空き家対策の窓口がまとまっています。お住まいの市町村に解体の補助があるかは、そこから確かめてください。
補助金を使うときに業者に確かめたいこと
- 補助金の申請に慣れているか:判定の申込みや写真の撮り方など、市によって決まりがあります
- 交付決定まで着工を待ってもらえるか:決定の前に工事を始めると補助が受けられません
- 市内の業者か:久留米市のように、市内の業者への発注が条件の市があります
- 見積書の内訳:補助の対象にならない費用(家財道具の処分など)が分かれて書かれているか
出典(いずれも2026年9月22日に確認):
北九州市 老朽空き家等除却促進事業(2026年6月10日更新)/
久留米市 老朽化した危険な空き家の解体補助金(2026年6月29日更新)/
大牟田市老朽危険家屋等除却促進事業(2026年4月1日更新)/
福岡市 住まいに関する助成制度・派遣制度(2025年8月1日更新)/
福岡市 ブロック塀等除却費補助事業(2026年9月16日更新)/
福岡県 空き家対策のご案内
制度の内容は年度ごとに変わります。申し込む前に、必ず各市の窓口で最新の条件を確かめてください。