「解体工事の単価表」を探しても、出てくるのは業者や一括見積もりサイトがそれぞれに出した「相場」がほとんどです。この記事では、国と福岡県内の自治体が公式に公表している1㎡あたりの単価だけを集めて表にしました。どれも補助金の額を計算するための基準で、実際の見積もりの金額そのものではありませんが、出どころのはっきりした物差しとして見積書と比べるのに使えます。
公的に公表されている解体の単価(1㎡あたり)
| 出どころ | 木造 | 非木造(鉄骨造・RC造など) |
|---|---|---|
| 北九州市 老朽空き家等除却促進事業(面積基準単価) | 重機解体 15,000円/手壊し解体 24,000円 | (定めなし) |
| 芦屋町 老朽危険家屋等解体補助金(面積基準単価) | 木造・軽量鉄骨造 13,000円/機械で解体できない場合 21,000円 | 19,000円/機械で解体できない場合 31,000円 |
| 国土交通省 住宅局所管事業の標準建設費等(令和8年度)の除却工事費 | 36,000円が上限 | 51,000円が上限 |
国の数字は「1㎡あたりの除却工事費がこれを超える場合は、この額で計算する」という上限です(国の補助金額を計算する基準)。北九州市・芦屋町の数字は、補助金の基準額(単価×延べ床面積)を出すための単価で、実際の契約金額と比べて低いほうを補助の計算に使います。
坪単価に直すと
1坪=3.30578㎡で換算しました(1,000円未満は四捨五入)。
| 単価(1㎡あたり) | 1坪あたり | どの数字か |
|---|---|---|
| 13,000円 | 約4.3万円 | 芦屋町 木造・軽量鉄骨造 |
| 15,000円 | 約5.0万円 | 北九州市 重機解体 |
| 19,000円 | 約6.3万円 | 芦屋町 非木造 |
| 21,000円 | 約6.9万円 | 芦屋町 木造・機械で解体できない場合 |
| 24,000円 | 約7.9万円 | 北九州市 手壊し解体 |
| 31,000円 | 約10.2万円 | 芦屋町 非木造・機械で解体できない場合 |
| 36,000円 | 約11.9万円 | 国 木造の上限 |
| 51,000円 | 約16.9万円 | 国 非木造の上限 |
坪数ごとの総額は家の解体費用は坪数でいくら?(20〜100坪の早見表)に、構造と重機の有無で計算できる解体費用のシミュレーターもあります。
単価の表から読めること
- 重機が入らないと単価が上がる:北九州市は1.6倍(15,000円→24,000円)、芦屋町は木造で約1.6倍(13,000円→21,000円)。前面道路が狭い・隣家が近いと手壊しになりやすい
- 非木造は木造より高い:芦屋町の基準で、非木造は木造の約1.5倍(13,000円→19,000円)。国の上限も木造36,000円に対し非木造51,000円
- 自治体によって単価が違う:同じ木造・重機解体でも、北九州市15,000円、芦屋町13,000円
見積書と比べるときの注意
- 税抜きで比べる:北九州市・芦屋町とも、比べる契約金額は税抜きです
- 家財の処分費は別:北九州市は契約金額から「家財道具の処分費等」を除いて比べます。家財の片づけ方は解体前の家財・残置物の処分
- 延べ床面積の測り方:北九州市の基準額は「延床面積(課税床面積)」で計算します。見積書の面積と同じかを確かめてください
- 単価に入らないもの:塀・カーポート・庭木などの付帯工事、石綿(アスベスト)の除去、地中から出てきた物の処分が含まれているかどうかを、見積書の内訳で確かめてください(解体の見積書・契約書で確かめること)
ブロック塀の撤去の単価(福岡市)
福岡市の「ブロック塀等除却費補助事業」は、道路に面した危険なブロック塀の撤去について、撤去する塀の長さ×15,000円と費用の3分の2の低いほう(上限30万円)を補助します。1mあたり15,000円が、市が補助の計算に使う単価です。境界の塀の扱いは隣との境のブロック塀を壊すときにまとめています。
補助金を使うなら
ここに挙げた単価は、どれも補助金の制度の中の数字です。北九州市は北九州市の解体補助金の使い方、ほかの市町村は福岡県の解体の補助金一覧をご覧ください。市町村の解体の補助金は、どれも契約・着工の前の申請が必要です。
解体業者は、県の登録名簿をもとにした福岡県の解体業者一覧から、登録番号と有効期限つきで探せます。
出どころ:国土交通事務次官通知「令和8年度における住宅局所管事業に係る標準建設費等について」(令和8年4月7日、国住備第768号ほか)第9(2)除却工事費、北九州市「老朽空き家等除却促進事業」(2026年6月10日更新)、芦屋町「芦屋町老朽危険家屋等解体補助金制度」(2024年3月11日更新)、福岡市「ブロック塀等除却費補助事業」(2026年9月16日更新)。当サイトが2026年9月26日に確認しました。いずれも補助金の算定に使う単価で、実際の解体費用(実勢価格)ではありません。単価は年度ごとに見直されることがあるので、必ず最新のページでお確かめください。